送電再開のニュース

 2年近くも停止していた柏崎刈羽原発が送電を再開し、首都圏に電気を送り始めた。これから夏の需要ピークを迎えるこの時期にエネルギーの安定確保と温暖化対策の上からはこれほどの朗報もないだろう。

 ところが、これを報じたり、その意義を正確に伝えたりするマスコミが実に少ない。大地震で被災したこと、変圧器の火災、微量の放射能の海中への流出についてはあれほど熱心に報道したマスコミが民放を中心にほとんどニュースや時事解説で取上げない。

 これから原子力が世界のエネルギー確保、地球温暖化対策の主役になろうとしている。原子力の懸念材料の一つである巨大地震原発の問題はこの柏崎刈羽原発の被災によって世界で初めての貴重な経験を積むことが出来た。

 このことは世界的なニュースであるはずだ。何をニュースとして取上げるかはマスコミの判断とするなら、マスコミの人々は世界のエネルギー問題にはほとんど関心がないと言う事になる。